認知症の9割が症状の改善「リコード法」
「アルツハイマー病 真実と終焉」
医師:デール・ブレデセン 著
医学博士:白澤卓二 監修
医学ジャーナリスト:山口茜 訳
認知症やアルツハイマー病は、脳にアミロイドβタンパクが溜まってしまうことによって症状が引き起こされます。
今まで、薬の開発はアミロイドβタンパクをいかに排除するかということに着目していました。
しかし、「なぜアミロイドβタンパクが溜まるのか?」という点に着目した著者によって、新しい視点から認知症の改善をすることができるようになりました。
認知症の原因となるアミロイドβタンパクの役割
アミロイドβの蓄積は脳の正常な防御反応によるものだということが研究で明らとなりました。
脳は「炎症」「栄養不足」「毒素」という3つの脅威にさらされると、脳の防御反応の一環としてアミロイドβを蓄積させて脳を守っていたのです。
アルツハイマーは3つの種類がある
アルツハイマーの病態は3種類に分けることができます(病名ではない)。
①Ⅰ型アルツハイマー病(炎症性)
②Ⅱ型アルツハイマー病(萎縮性)
③Ⅲ型アルツハイマー病(毒性)
(さらに①と②がオーバーラップした1.5型アルツハイマー病(糖毒性)も加わる)
つまり、アルツハイマーの患者さん一人一人に最適な改善方法があるということです。
このそれぞれの種類の原因が分かれるので、改善方法もそれぞれ違ってきます。
アルツハイマー病の3つの原因
脅威1:炎症(感染、食事など)
脅威2:補助的な栄養素、ホルモン、脳の栄養となる分子の低下や不足
脅威3:金属や生物毒素(カビなどの微生物が産生する毒物)などの有害物質
大きく分けるとこの3つになります。
認知症やアルツハイマー病の原因がこの3つ、もしくは複合している可能性があるので、しっかりとどれが原因になっているかを調べてから改善方法を試す必要があります。
しかし、そんなに難しいものではありません。
もしも間食をよくしていて甘いお菓子をよく食べていて、食べてすぐに寝るような生活習慣の場合、脅威1の影響が起こります。
それなら、食習慣を変えていくことで改善への道が開きます。
人によってそれぞれ方法が異なるので、本を読んでから自分自身に適したやり方、もしくは家族の認知症に悩む方への方法としてやってみるといいですね。
認知症の方より、その家族の方に読んで欲しい本
認知症やアルツハイマー病で悩んでいる方が読むのもいいですが、家族のサポートが必要になります。家族がリコード法を実行してくれれば改善はもっと早くなると思います。
家族にできることは多々あります。運動をサポートする、食事の管理、生活習慣の改善。普段から改善へ向けての習慣を身につけるためにも家族のサポートは必要不可欠です。
本の中の難しい部分は飛ばして、わかりやすいところだけをまずは読んで実行して欲しいです。
認知症ではない人にもオススメの本
いろんなビジネス書や健康関連の本で「休息法」や「休憩方法」などの正しい休み方、楽になる休み方について教えている本がたくさんあります。
このリコード法も、そういった健康関連の本とやっていることがちょっと似ています。そのため、実際に認知症のためのリコード法を認知症ではない人がおこなっても頭の回転も良い状態で保てて健康になれるかもしれません。
認知症の家族を介護されてる方なら、一緒にリコード法を行うと心身ともに健康でいられます。
「アルツハイマー病 真実と終焉」
医師:デール・ブレデセン 著
医学博士:白澤卓二 監修
医学ジャーナリスト:山口茜 訳