タバコって体に悪いですよね。
それはみなさん知っている事実です。
いろんな不調の原因となります。
しかし、タバコが原因ではない症状だとしたら?
無駄にガマンをして余計にストレスを溜める事態になりかねません。
見極めが大切となってきます。
今まさに胃もたれに悩んでいて喫煙者だった場合、
「タバコは機能性ディスペプシア(胃もたれ)の要因になる」という情報が多く見つかります。
日本消化器病学会のガイドラインにもしっかり書かれているので読んでみるといいと思います。
本も出ているので買って読んでみてくださいね。
胃もたれというのは症状のことです。
胃カメラ検査などをして異常なしだったときに
「機能性ディスペプシア(FD)」という病名がつきます。
他に胃癌や潰瘍などの原因がある場合は、
その治療を病院ですることで改善していきます。
原因は様々あるので、胃もたれに悩む方は必ず病院での検査を受ける必要があります。
ここで書いていることは、病院で検査をして異常がなかった場合の「胃もたれ」の話です。
タバコは体の広範囲に悪影響をもたらします。
たばこを吸うことによる健康影響には、煙が直接触れる口や喉や肺以外にも多くのものがあります。これまでの観察研究などによる総合的な判断によって、がん・循環器・呼吸器・妊娠への影響といった広範な健康影響が喫煙により引き起こされることが知られるようになりました。
と書かれています。
こんなにタバコの害があるということは
機能性ディスペプシアもタバコの影響があるかもしれない
と思う人もいるかもしれません。
機能性ディスペプシアの医療としての原因は日本消化器病学会のホームページをご覧ください。
日本消化器病学会が発行する機能性消化管疾患診療ガイドライン2014には
「喫煙、アルコール摂取量、不眠などの生活習慣はFD(機能性ディスペプシア)症状に関与する傾向がある」
と書かれています。
ただ、内容として
「喫煙をする傾向と制酸薬、アスピリン、NSAIDs(抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用を有する薬物)を服用する傾向にある」
という文でした。
つまり、「禁煙」をしても「薬を服用する傾向」が減る傾向になるだけで
機能性ディスペプシアの原因となっているかどうか不明です。
詳しくは日本消化器病学会から本が販売されているので読んでみてくださいね。
当サロンは手技療法としての視点から考えています。
そうすると、別の視点で腹部の状態というのがわかってきます。
手技療法としての機能性ディスペプシアの原因は
・瀑状胃
・横隔膜の緊張
・胃や十二指腸の平滑筋の緊張や弛緩
などがあります。
タバコを吸っていない人でも起こっている状態です。
もちろん生活習慣としては食習慣も大きな影響があります。
ただし、喫煙が機能性ディスペプシアに影響している例はまだないです。
たしかに喫煙者は栄養の吸収が下がります。
食欲も非喫煙者より低下します。
下痢にもなりやすいです。
しかし今のところ、喫煙者のクライアントさんに対して禁煙をすすめたことはありません。
みなさん普通に改善しているので大丈夫です。
今まで通り、周りに気を配りつつ気分転換にタバコを吸ってもらえればと思います。
僕としては非喫煙者なのでタバコを吸うメリットとデメリットを総合的に考えると
いろいろ思うところはあります。
ところで、喫煙をしている人から良い話を聞きました。
「いつも吸っているタバコをアメリカンスピリット変えたらタバコを吸いたい欲求が無くなった」そうです。
タバコの中毒性によって脳が操られてタバコを吸わせられるよりも
自分から息抜きに吸えるようタバコの主導権をしっかりと握って
タバコを吸うタイミングを自分自身でコントロールできるようにするのはどうでしょうか?
それこそが嗜好品との良い付き合い方かなと思います。